【看護師】退職できない悲痛な叫び!9年の歩み、、、。

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「なかなか退職できなかった職場を退職した時のエピソード」

私は北海道在住の30歳代で、現在は看護師になって9年目です。
これは、私が初めて勤めた病院を退職するときのエピソードです。

<なぜ、辞めたいと思ったか>
私は数年前、看護師になって3年目の時に、転職したいと考えていました。
理由は沢山あります。

まずはもともと3年間臨床経験を積みたかったことや、色々な仕事を体験したかったこともあります。
保健師の資格も持っており、医療だけではなく、介護や福祉の勉強もしたいと思っていました。
そのため、看護学校を卒業した後、臨床経験を積めそうな病院にまず就職することを決めました。

3年というのは、看護師の求人サイトを見ると、中途採用は大体3年の臨床経験を必要とするところが多かったため、漠然と3年たったら辞めようと簡単に考えていました。
しかし、この辞めることが、こんなに難しいものだと思いもしませんでした。

 当時勤務していた病院は急性期の病院で、毎日入院やオペ出しなどは当たり前で、看護師が少ないため仕事量が多く、残業なしで帰ったことはありませんでした。
残業は年数を重ねるごとに多くなってゆき、課題や後輩の指導などで1日3時間以上残業することが当たり前になってきました。

さらに、その状況に追い討ちをかけたのが病院の移転です。
あらかじめ入職前から決まっていたことですが、3年目の途中で病院が移転オープンすることとなり、病床数も診療科も増え、看護師は相変わらず少ないままなのに、患者さんだけ増えてという状況となっていました。

移転したての頃はまず物品の位置などから覚えなければならず、何もかもわからない状態で仕事をして、はじめこそ気を張っていたのでなんとか頑張っていましたが、徐々に他の看護師さんも含めて、追い込まれていきました。

 診療科が増えたことで、今までの病院ではいなかった患者さんのケアを行う必要があり、中途採用の経験のある看護師さんも数名いましたが、その看護師さんが毎日いるとは限らず、その診療科が経験のない看護師同士で夜勤などという恐ろしい勤務も経験しました。

そのような職場の環境なので、残業は日付を超えるか超えないかくらいまで残業する人も増え、中には日勤で朝来て翌日の朝4時まで仕事をした看護師さんもいました。

そうなると、ミスも増えたり、ストレスが溜まってイライラしたりすることも多くなり、徐々に職場の雰囲気が悪くなっていきました。

 そのような状態になると、仕事を辞めたい看護師も増え、年功序列で先輩から順に辞めていくという状況が続きました。

3年目の私はいつ辞める順番が回ってくるかわからないくらい辞めたい人が多い状態でした。
そんな中、私が辞めるのを決意する出来事が2つ起きました。 

<辞めるきっかけとなった2つのエピソード>
一つ目は、同僚のことです。

同僚には遠方で暮らすお母さんがいましたが、体調を崩して、徐々に状態が悪くなっていったそうです。

同僚は休みのたびにお母さんに会いにゆき、ついに仕事を休んで看病に行くようになりました。
同僚のお母さんは、あまり長くないと聞いていました。

そんな中、同僚の夜勤の前に、お母さんが急変したと連絡が入ったそうです。
同僚は職場の上司に夜勤を代わってもらうよう願い出たそうですが、なんと夜勤は代われないとの返事でした。

その時上司に、「まだ生きてるんでしょ?」と言われたそうです。
同僚は仕方なく、夜勤をこなして、夜勤明けにすぐお母さんの病院に駆け付けたそうです。

結局同僚は1週間ほど休みをとり、最期をみとることができたそうですが、その時の「まだ生きてるんでしょ」という上司の言葉が、同じ看護師とは思えませんでした。

同僚も、お母さんが亡くなるまで何度もお見舞いのため、何度も休みを取っていたため、負い目もあったから仕方なく夜勤を勤務したといっていましたが、これで死に目にも会えなかったら、一生悔やんでいたとも話していました。

ちなみにその同僚も後日退職しています。

もう一つは、私の先輩の例です。

先輩は結婚を控えていましたが、婚約者の転勤で結婚後は引っ越しする予定だったので、退職を願い出たそうです。

引っ越し先は、普通列車を乗り継いで病院から2時間半はかかる距離で、特急を乗り継いでも1時間半はかかるほどの遠方でした。

私も先輩からその話を聞いたときは、当然通勤は無理で、先輩はやめるのだろうと思っていました。
しかしある飲み会の時、先輩が仕事を辞められなかったと愚痴を言っていました。

なぜ辞められなかったのかを聞くと、先輩は上司に、結婚後引越しをするので、通えなくなるから退職させてくださいと申し出たそうです。

しかし上司は、「特急でくればいいじゃない。」と話していたそうです。
しかも、交通費は普通列車の定期分しか出ないので、特急代は自腹になるそうです。

毎月数万円の負担が増えます。
私はその話を聞いて唖然としました。

先輩は、結局結婚し、夫だけ先に引っ越し先に行き、先輩は数か月後に退職できたので、引っ越して行きました。

数か月は近距離でしたが、別居状態だったので、婚約者が大好きだった先輩はしょっちゅう泣いていました。

<どのように退職したのか>
そのような状況で、私も早く退職しないと自分の身に何かあってからでは遅いと感じるようになりました。
しかし、退職するのがかなり難しい状況だと思い始めました。

普通であれば、退職は個人の自由なので、退職したい人を病院が無理やり引き留めることはできません。

就業規則にもよるかと思いますが、おおむね退職の1か月ほど前に退職の旨上司に伝えて、引継ぎなどを行いスムーズに辞めることができるようにするのが一般的かと思います。

それでも退職を認めてもらえない場合には退職届を内容証明郵便で郵送して、退職する方法などがあることも知っていたのですが、私はなるべく強硬手段で辞めるのではなく、穏便に退職したいと考えるようになりました。

そこで、以下のような作戦を立てました。 

まず、退職する1年近く前から始めたことが、私はもともと趣味で旅行に行くのが好きで、大きな休みが取れたら旅行に行ってお土産を買って来るので、病棟の人に私は旅行好きだという認識が植えついていました。

休みの前になると、職場の人に、「今度はどこに行くの?」と必ず聞かれるようになっていました。

私は、その趣味の旅行を通じて、遠方(飛行機の距離)の場所で、彼氏ができたという話をしました。
実際には、彼氏はできていません。

旅行先で意気投合して付き合うことになったという話を徐々にするようになりました。看護師は、おしゃべり好きな人が多く、誰かに彼氏ができたとか、別れたとか、結婚するとかという話は本当にすぐに広がります。

当然、上司の耳にもそれは入ります。
徐々に、私に遠距離恋愛の彼がいるということを病棟中に浸透させていきました。

休憩中一緒になった看護師たちにも、「彼とはどう?」と聞かれることが多くなり、適当に返答しておきました。

そんなある日、上司と面談の日があり、上司に伝えました。

「かねてからお付き合いしていた彼と結婚することになった。

私が彼のほうに行くことになった。退職をさせてほしい。」と願い出ました。すると、スムーズに退職を了承されました。

退職にあたり、有給がたくさん残っていましたが、消化することも買取することもなく、そのまま辞めました。
とある先輩が有給休暇をすべて使って辞めましたが、労働基準監督署の名前が出てくるくらいに、かなりトラブルになったと聞きました。

私は遠方に引っ越すといいましたが、退職後は同じ地域で仕事をする予定であったので、無用なトラブルを避けたかったこともあります。

退職時にもめると、後々転職するときに変な噂が広がってしまっては困ると思い、円満に退職する方法を模索していました。

有給はほとんど使えませんでしたが、結果には満足しています。

<退職後、どうなったか>
その後半年ほど休んだのち、同じ地域の別の職場に勤めました。

はじめのうちは道端で退職した病棟の上司に会うのではないかと、内心びくびくしながら過ごしていましたが、大きな都市であったので、会うことはありませんでした。

もしばったり会った時も、婚約が破談になったとか、親が病気になって遠方に行けないなど、いろいろ理由を考えていましたが、それも杞憂に終わりました。

その後は結局、退職した2年後くらいに本当に結婚のためにその街を出ることになりました。
遠距離の彼と結婚するので退職するというのは、結果的には嘘ではなくなりました。

<まとめ>
退職するのは、退職するまでも、退職してからも大変で、また面接を受けて、一から新しい職場で働くのは大変だと思います。

実際に退職する時には、退職した際のメリット、デメリットをよく考えたうえで行動したほうが良いと思います。
私は転職して、今は幸せな生活を送ることができていますが、万人に当てはまることではないと思っています。

今の職場環境はつらいときに、思い切って転職するもの自分の人生の経験の一つになりうるとお伝えしたいです。
私の経験を見て、誰かの役に立てればうれしいです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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