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三次救急病院
師長・先輩からの新人つぶし
プリセプターの先輩から呼び出し
師長への退職願
◎壮絶!新人つぶしの病棟に就職した体験談
30歳代/経験年数4年/千葉県
希望通りの科に配属
私が新人看護師として三次救急指定病院に勤めていたころのエピソードについてご紹介します。
当時、私が配属されたのは呼吸器内科病棟でした。
その科では肺がん患者の割合が多く、積極的に化学療法も行っていました。
重症者割合が多く、三次救急指定病院でありながら、療養病院などに転院できないようなターミナル期の患者さんが何名も入院しているような科でした。
緩和ケアを志していた私は第一希望の科に配属されたので、希望で胸がいっぱいでした。
付属の看護学校を卒業し、持ち上がりでの就職で、同じ科には同級生が二人配属されました。
「これから三人で頑張ろう」と私たちは初日を迎えました。
師長・先輩から新人つぶしの洗礼
初日から、私たち新人看護師は洗礼を受けることとなりました。
廊下で突然、厳しい表情をした師長に呼び止められたのです。
「ちょっと、あなたたち」と友人二人に向かって深いため息をつきました。
「その髪飾り、どういうつもりなの。華美すぎるでしょう」と言うのです。
ピンクや水色のシュシュで、それほど派手には見えないデザインだったので、私たちは驚いてしまいました。
「普通、看護師が仕事中に身に着ける髪飾りはシンプルなデザインで、紺か黒か茶と決まっているものよ。非常識すぎるでしょう」とさらに溜息。
幸い、私は紺にゴールドの細いラインの入っているデザインだったので、師長目線では「非常識ではない」デザインだったようです。
外すように厳しく言われ、友人二人は涙で目を潤ませていました。
初日から、シュシュの色で怒られるなんて思いもよらなかったのです。
当然、新人研修でそんな説明は受けていませんし、他の病棟に配属された子たちも私たち同様「華美すぎる髪飾り」を付けていました。
納得がいかないと思いながらも師長命令であれば従うよりありませんでした。
しかしその日、私が師長に注意されなかったことは、すぐに裏目に出てしまったのです。
翌日、プリセプターの先輩に私は呼び出され、激しくなじられたのです。
「そんな派手な髪飾りを付けて仕事をするつもりあるの。
新人でこれから学ばせてもらう立場なのに、チャラチャラして」と目を血走らせながら言われました。
その日のシュシュは前日と全く同じで、師長から注意を受けていないものでした。
驚きのあまり私はつい発言してしまったのです。
「昨日師長から華美すぎるとご指摘のなかったものです。
色も指定の通り、紺です」と言ったとたん、プリセプターの先輩は激しく怒鳴りました。
「あんた、この金色見えないの。金色なんてダメに決まっているでしょう。
師長はこの金色を見落としただけで、本当だったらダメなのよ。
私は師長の代わりにあんたに注意してあげてるのよ」と。
何を言ってももう無駄で怒られる一方なことに気づいた私はすぐさま謝罪しました。
しかし、当の先輩のシュシュはピンク色でした。
一度怒られたならもう二度目も構わないと思い、私は意を決して先輩に質問してみることにしました。
「先輩の髪飾りはピンク色ですが、何年ほど経験を積めば好きな色の髪飾りを使用しても良いのでしょうか。
今後の参考までに教えていただきたいです」と聞いた途端、先輩はまた怒声。
「あんたみたいな新人は知らなくていいのよ」と。
完全なる理不尽です。
当然ですが、私はプリセプターの先輩に目をつけられてしまいました。
一人だけ師長に注意されなかった新人と言うだけでそもそも目を付けられ、怒鳴られるような環境です。
髪飾りのエピソードがなくても、どのみち理不尽ないいがかりをつけられていたに違いありません。
プリセプターの先輩からのいじめ
それ以降、何かと私はつまらないことで注意される日々が続きました。
他の看護師から指導されたとおりにケアを行えば全否定され、申し送りも無視されます。
事前学習はすべて手書きを要求されるため終わらず叱られ、仕方なくコピーしたものに書き込みを加えて対処しても叱られ、何をしても叱られました。
そんな日々が続き、私の中にもその理不尽さへの鬱憤が積もり積もってしまったのです。
そんなある日、決定的な事件が起きてしまいました。
新人は一日の行動計画を行動計画表という紙に書き、プリセプターの先輩にその内容を発表し、承諾をもらえたら一日の業務を開始できる決まりになっていました。
ある日私がプリセプターの先輩に行動計画を発表しに行ったところ、プリセプターの先輩はナースステーション内で叫びだしました。
「ちょっと!聞いて!この子、ずるしてる!」と言うのです。
「この子の行動計画、毎日同じなのよ。一枚の行動計画表を使いまわしてるに違いない!
おかしいと思わない?
毎日同じ行動計画なんてことあり得ないでしょう」と騒ぎ立て、他の先輩看護師が「本当なの?」と困惑した様子を見せました。
私はポケットの中に入っている数日分の行動計画表を出しました。
「振り返りができるようにいつも数日分持ち歩いています。
使いまわしていません。
同じ内容になっているのは状態の安定した患者さんばかりでルーティンがほぼ変わらないからです。
ただ、新規で必要なケアや情報はきちんと毎回書き足していますし、注意された内容もフィードバックして毎回改善しています」と私は答えました。
他の先輩看護師たちも「確かに落ち着いてる患者さんばっかり受け持ってたよね」と言い出し始めました。
決定的な瞬間でした。
私は即座にやってしまったと感じ取りました。
自分の正当性を主張することはできましたが、公衆の面前で先輩に恥をかかせてしまったわけです。
もう先輩との関係は修復できないところまで来ているのだと悟りました。
先輩は「ふーん、あっそ」と冷たく行動計画表を突き返してきました。
いじめにより心身の限界を迎え…
その日以降、私は実力に見合わない個室の重症患者の担当にされたり、受け持ち患者の数を異常に増やされるなど、身体的にも精神的にも限界まで追いつめられるようになりました。
私のミスのせいで患者さんを死なせてしまったらどうしようと考えると、気が狂いそうでした。
憧れていた理想の緩和ケアとは程遠く、毎日が地獄でした。
私は病棟に配属されてから2週間で5キロ以上体重が減り、食べ物は一口で気持ち悪くなり受け付けなくなりました。
きわめつけに、血便も出ました。
勤中も帰宅中も車の運転をしながら涙がこぼれて止まらなくなりました。
このまま働いていては死んでしまうと直感しました。
勇気を出した退職希望
私は意を決して、ある朝出勤するなり師長に退職を願い出ました。
配属されたばかりの新人看護師が退職するのは体裁が悪いのか、師長は難色を示しました。
「いや、それはちょっと」「退職だけは…」などあれこれ言い、結局明日から他の科へ異動という形になりました。
事務手続きがあるのでその日一日だけは我慢してもらいたいとのことでした。
「何かあったの?
いつもより元気ないね」と心配してくれた先輩看護師もいましたが、私はこのまま静かに去っていきたいので黙っていました。
明日からは新しいプリセプターの先輩に教えてもらいながら、積極的に看護を学んでいこうと前向きに考えられました。
異動先の病棟でもいじめは続く
しかし、実際にはすでに異動先の病棟ではプリセプターの先輩が手をまわしていて、私は非常識で怠け癖のある新人という噂が出回っていました。
プリセプター同士で情報を交換するノートに、行動計画表に関するエピソードが悪意たっぷりに書かれているのが見えました。
「使いまわししてないって言って紙出してきたけど、絶対嘘!使いまわししてるよ!ていうか、使いまわししてなくても丸写しだから!この子、嘘つき!」という一文に胸がえぐられる思いがしました。
証拠の紙があるのに、どうして私は嘘つき呼ばわりされなければならないのか。
嘘をついているのは私じゃなくて、プリセプターの先輩の方なのに。
結局私は、異動先の病棟で心を開くことができず退職しました。
辛くなったら逃げる勇気をもつ
新人の看護師にとって、プリセプターの先輩との関係性は非常に重要です。
相性もあります。
合わないと感じて辛くなってしまった時、限界を迎えるより前に逃げる勇気も必要だと思っています。
今は他の職場で看護師として働いていますが、人間関係に恵まれ、トラブルなく楽しい日々を過ごせています。
新人いじめをする病棟を退職して心から良かったと思っています。