【看護師】手術室編/器械出し・外回りとは?

手術室勤務の辛いところや得するところ

目次

・手術室看護師とは?

・手術室勤務の辛いところ

・手術室勤務で得するところ

・最後に

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 はじめまして。この度は、記事を読んでいただきありがとうございます。
私は、大●府の総合病院に務めています。手術室勤務は7年目になります。現在は●人の子どもを育てながら働いています。

〇手術室看護師とは?
手術室で働く看護師のことをいいます。
特別な資格はありません。
役割は大きく分けて2つあります。

◍器械出し
手術に必要な器械を医師に渡す役割です。
滅菌された青いガウンを着て医師の隣に立っている看護師です。
テレビドラマなどで「メス」と言われて渡すシーンなどがよく見られます。

◍外回り
器械出し以外の全てのことを担当します。
患者さんの疾患から看護計画を立て、手術前・中・後の全身状態を把握します。
テレビドラマでは「汗」と言われて拭いているシーンなどがあるかもしれません。

〇手術室勤務の辛いところ
1 長時間立ちっぱなし 
 私の勤めている病院は、基本的に器械出し1人、外回り1人で各手術を行っています。
そのため、長時間立ちっぱなしになることが多いです。

心臓血管外科や骨盤内蔵全摘出などの大きい手術では、8~10時間程立ったままになることもあります。
長時間に渡る手術は集中力が途切れてしまいそうになりますが、自分に活を入れることが大切です。

指示通りの器械を渡せているか、次はどのような器械が必要なのか・・・など術野を見ながら先読みをして動きます。

私は9時入室の手術に入り16時半まで立ちっぱなしだったことがあります。
手術が終わったころには、頭も体も心もへとへとになりました。

2 他部署からヘルプを呼べない
手術の進行状況によれば座る暇もないことがあります。
例えば、出血が著しいために輸血を発注したり、出血のカウントに走り回ったりすることがあります。

走り回りながらも、次に必要な物品は何か、どのように手術が進行していくのか先回りして考えます。その間も看護記録を行ったり、麻酔のかかっている患者さんの全身状態の把握を行ったりと大忙しです。

辛いのはどんなに忙しくても他部署からヘルプを呼べないことです。
手術室のことは、手術室のスタッフにしかわかりません。

消化器外科病棟のスタッフが整形外科にヘルプにいくというような調整ができないのです。
休憩がとれなくても、トイレに行きたくても、忙しさのあまり交代するスタッフが居なければ我慢するしかないのです。

患者さんの尿量を計測しながら、「私もトイレに行きたい。」とつぶやく日もあります。

3 オンコールの日は制限がある
 私の勤めている病院は夜勤がないので、夜間の緊急手術時にはオンコールで呼ばれます。
当番制になっていて、月に4~6回ほど回ってきます。日勤帯の手術が終わって「やっと帰れる」と思っても、緊急手術が入れば帰れません。そのまま緊急手術に対応します。

また、全ての手術が終わって家に帰っても、オンコールで呼ばれれば30分以内に病院まで行かなくてはなりません。

お風呂に入っていても、カップラーメンにお湯を入れていても行かなくてはならないのです。
私は帰りの電車を降りた瞬間にコールが入り、そのままの足で電車に乗り直し病院へ引き返したことがあります。

引き返す電車の中で「私は一体、何しているんやろうか。」と思ったことがあります。
 土日の休日も、オンコールの当番にあたっていると遠出は出来ません。

コールが入ればすぐに病院へ向かわなくてはならないからです。
今日はコールが入るのか、入らないのかソワソワしながら自宅で過ごします。

当番の翌日も、ふつうに日勤なので休日を満喫することなく勤務が始まります。
「休んだ気がしないね・・・。」なんてことを言いながら、また1週間を過ごします。

体力的にも気持ち的にも、正直辛いところです。
 しかも、緊急手術は1件だけとは限りません。

夜間の緊急手術を終え、自宅に帰り、お風呂に入り、布団に入ろうとしたところで再び呼ばれたこともあります。
気力も体力も限界でしたが、代わりはいません。
自分が行かなくては!患者さんが待ってる!と自分に言い聞かせながら働きました。

4 お肌に悪い
 手術室には、お肌に大敵の「冷え」があります。手術中は、スタッフの汗が術野を汚染するのを防止するなどの理由から20~25℃に設定されることが多いです。

手術中は清潔ガウンを着ていたり、電気メスを使ったりと暑くなりがちです。
また、医師も白熱しているため20℃に設定していても「暑い!暑い!」と言われたりします。

そのため、実際は18℃や19℃まで下げることもあり、とても寒いです。足先や手先、身体の芯まで冷えて血の巡りが悪くなっているのを実感します。

そのうえ冷房をガンガン浴びているので乾燥もひどいです。
手術が終わって鏡をみると、青白くカサカサになった自分の姿を見て落胆します。

5 クセの強い医師が多い
 「手術」は患者さんの体にメスを入れるため、命を直接お預かりしているようなものです。
そのため、執刀医や助手の医師たちはピリピリと神経質になりがちです。

もちろん、仕方のないことですが、時には怒号を浴びせられたり無視されたりすることがあります。的確に器械出しや外回りをしていても、状況によっては邪魔になったり不足と感じられることがあります。

その丁度よい加減を把握するのは神業に近いなと思います。なおかつ、医師それぞれに好みの器械やタイミング、声掛けなどがあります。

「この先生には、この器械。この先生には、このタイミングでこの声掛け。」など、医師たちのクセを把握し手術が円滑にすすむよう配慮するのも手術室看護師の大切な役割の一つです。

新人看護師に教育するときには、このようなクセをこっそり教えたりします。
そして「お医者さんってクセが強い人が多いよねー」と精一杯の悪口を言ってストレスを発散しています。

運転すると人が変わる要領で、手術になると人が変わる医師がほとんどです。
そんな医師が病棟でニコニコしている姿を見ると、手術室勤務って損なのかなと思ってしまったりします。

6 患者さんと関わる機会が少ない
 基本的には手術前に行う説明と、手術中、手術後の回診程度しか患者さんと関わることがありません。
手術室に入室してからの流れを説明しに病室にお邪魔するのですが、患者さんは緊張しているため看護師の顔なんて覚えていません。

手術当日も、手術室の空気にのまれ付き添っている看護師のことなんて気になりません。
手術の後の回診で「体調いかがですか?」と伺ったときには「誰だったかな?」と思われていることがほとんどです。

「ありがとう」と言ってもらったり、「あなたのお陰で・・・」なんて言ってもらえることは稀です。寂しいと思うこともありますが、手術が無事に終わったことを喜べる縁の下の力持ち精神があればこそ耐えられるのだと自分を慰める日々です。

〇手術室勤務で得すること
1 解剖生理に詳しくなる
人間の身体の中を見てみたいと思っても、なかなか見る機会はありません。
せいぜい理科室の人体模型や教科書くらいのものです。

しかし、手術室看護師になれば臓器は見たい放題です。
教科書でしか見られなかった臓器を毎日見ていれば、嫌でも詳しくなります。

ちなみに、痩せている人の肝臓は小ぶりなものが多いですが、太っている人の肝臓は大きくてヌルヌルしていることが多いです。

教科書通りの臓器だけではなく、患者さんの体形や疾患にあった個別性のある臓器まで知ることができるのは手術室看護師ならではのものだと思います。

2 夜勤がなければ土日が休み
中規模程度の病院であれば、夜勤がなく日勤+オンコールの勤務体制がほとんどだと思います。
そのため、子育て中の看護師は子どもに合わせて働きやすいと思います。

私自身、休みを指定しなくても、子どもの休みと合わせられるのは有難いです。
年末年始やお盆休み中も、基本的には休みなので助かります。

3 少なからず手当てがある
 私の勤めている病院には、危険手当があります。数千円ですが、手当てを頂けるのは嬉しいです。
他の病院では、さらに手術室手当てが支給されるところもあるそうです。

もっと支給して欲しいというのが本音ですが、少しでも頂けるのであれば良しと思っています。

〇最後に
 手術室という空間はとても閉鎖的で、検索をしたり調べたりしてもなかなか欲しい情報が出てこないことが多いです。
私が手術室に配属になる時も、知りたい情報がなかったり、知っている人が少なかったりと苦労したことがあります。
もしも、手術室という日常を知りたいという方にとって、この記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです。

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